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(2013-3-10)

I 3。

邦高洋低が長く続く日本映画産業にて、これまたヒットしない洋画ジャンルが(どちらも僕は大好きな)「アメコミもの」と「アメリカンコメディ」だそう。
しかしアメコミものでも、「スパイダーマン」は別でヒットが確実だそうで、傑作たる「NEW バットマンシリーズ」はヒットしないのです(映画界の親友談)。
スパイダーマン程のヒットは見込めないもののアメコミで手堅いのは「アイアンマン」シリーズと「X-MEN」シリーズで、アメリカではじきにアイアンマン3が公開されます。
アイアンマン最大の危機に、名優ベン・キングスレーとガイ・ピアースを悪役に迎え、ロバート・ダウニーJr.やドン・チードル、グウィネスPが迎え打つという構図。
前シリーズと変わらないそんなストーリーですが、やっぱり見たいI3。ロバート・ダウニーJr.はイイです。




(2013-3-10)

胸を打つ 「50/50」。

「(500日)のサマー」以来(インセプション、バットマンDKR、プレミアム・ラッシュ)、ごく普通の青年を演じるジョセフ・ゴードン・レヴィットを見ました。
ジョセフ演じるシアトル在住の26歳のアダムは、腰間神経に発症した難しいガンによって生存率50%以下を言い渡された青年です。この映画はアダムと親友や家族の、闘病中にも普通に進行する日常を過剰にドラマチックなイベントを盛り込んだりせずに丁寧に、患者と家族や友人の視点で描いた優れた作品です(脚本家の実体験に基づく)。
病院側、医者側の世界や視点でなく、患者側のごく普通の世界を描くこの映画は、闘病経験者なら理解出来る心の変遷や家族との関係を追体験するようで静かに胸を打つ物語です。
こういう映画をアメリカは、今をときめく若い映画人達…ジョセフ・ゴードン・レヴィットやセス・ローゲン、ブライス・ダラス・ハワードやアナ・ケンドリックス…が若い感覚で作る事に、やはりアメリカ映画の先進性を感じさせられました。
翻って日本を見てみれば、病気を描く主要なテレビや映画作品は医者や看護師、病院側の物語や視点の物ばかり(犯罪物だと刑事と警察の物語ばかり。不況だと強い者に摺り寄りたい感覚も分かりますが、作品制作者の視点がそれしか出て来ないのには手を上げるしかありません)。殆んどの普通の人はドクターでもナースでも無く只の「一人の患者」になるのに、患者の普通の日常を描く事は無く、数十年前と変わらない視点の物語(医療物には最近は謎解きも加わった)ばかりですから、手を変え品を変えられてもどうしても単調にしか見えません。
もちろんそんな風に思わない人も沢山いるでしょうから、誰にも「50/50」を勧めるつもりは無いのですが、(刑事と医師の目線ばかりの作品はもういいよ)と感じていた方々には強くお薦めしたい作品です。
きれいなシアトルの光景とユーモアに溢れてますから、コーヒーでも片手にソファに座って、リラックスして見てもらいたい佳作です。ジョセフ・ゴードン・レヴィットの素晴らしさも感じてもらえる事でしょう。




(2013-3-9)

さどべに。