bikescafe.jp

(2007-9-1)

鉄馬の放浪者さとしサン。

浅く陽に焼けた肌に長い手足、2日間の無精髭の精悍な顔、限界まで積んだ旅荷を載せた1300ccのハーレーダビットソンは黒く、一月と1週間前に広島を旅立ち、日本海沿いに北上、新潟に入り2日目、バイクスに立ち寄る数時間。スタッフガールズと日本のバイクによる旅の話を屈託の無いスマイルで、僕とはこれから数ヶ月に及ぶ北海道放浪と南下して沖縄を二月かける予定の放浪の話を地図を拡げながらして、角田野菜のカレーとスウィーツと特別の甘いドリンクを飲み干し、共に強い握手で旅路の無事故を祈り、広島のナイスガイ、さとしサンは僕のイチオシの山、山形秋田の県境にそびえる、遊佐町はイヌワシの聖地、鳥海山に向け、旅立って行きました。僕も彼と近い歳の時、会社員を辞め、1年半無職にて、本土や南国の島の旅をし、また、無為にプータラと過ごし、命を削っていたような会社員生活のバイタルの補充をした時間を思い出し、彼といろいろな話を弾ませていました。そんな時間や経験は誰もが持てる訳じゃなく、いろいろな条件(理
解してくれる彼女や家族、使わなかった退職金、まだ探さなくてよい次の仕事etc。)が許された若者特有の時間です。男とは不思議で、こういう時間や経験をしばらくすると、ある時に「よおし、タップリ遊んだぞ。今から身を粉にして働くぜっ。」と自然と思うようになります。今日の放浪者さとしサンは、数ヶ月には仕事は何であれ、ナチュラルハードワーカーに変化する事でしょう。旅の中で生まれ変わる。札幌のバタ先生しかり、今日のさとしサンしかり、モーターバイクダイアリ-を生きる現代日本のチェ達は鉄馬に跨がりロードを往き、近く、自分達のいるべき場所すべき事を見つけるのです。
アディオス、さとしサン、楽しかったよ。またネットで会いましょう。良い旅を!