つぐないを。
昨夜は「つぐない」を見ました。
現代のロンドン・イギリス、TV局のスタジオ。
TVカメラの前で一人の老女性小説家ブライオニーがインタビュアーに話します。「私は認知症の診断を受けました。これから言葉や数字の記憶が出てこなくなるそうです。作家としては致命的です。この21作目の小説『つぐない』は、私の真実の告白、そして最後の著書です…」…。
1930年のイギリス、第二次世界大戦初頭。
上流階級資産家の娘、気の強く美しい長女セシリア・タリス(キーラ・ナイトリー)は使用人家政婦の息子で医師を目指す若者、ロビー(WANTEDのジェームス・マカウ゛ォイ)と態度には出さずも魅かれあっている。ある夜、二人はついに愛を確かめ合います。セシリアの妹ブライオニー(ラブリー・ボーンのシアーシャ・ローナン)は良き兄のような存在のロビーに淡い初恋をしていましたが、その場面を偶然見てしまいショックを受けます。
その夜更け…タリス邸に遊びに来ていた親戚の娘ローラが広い庭で若い男に襲われかけますが、探しに来たブライオニーが間に合い助けられました。ブライオニーは暗闇の中、男の顔を見ました。 ブライオニーは母と警察に「犯人は…ロビーです。私は見ました」と証言をしました。セシリアは、ロビーが絶対に犯人では無い事を確信していますが、ブライオニーの証言はロビーを刑務所と…そして激戦地のドイツ占領下のフランス戦線に送り込む事を意味しました…。 僕は文芸大作の映画は、時に冗長で退屈で現実的でないセリフ回しばかりで意味不明で苦手分野ですが(シェークスピア系は特に。)、「つぐない」は見始めてすぐに強く引き込まれました。もう(ゴゴゴゴオォ!)と音がするように。 アホな僕は最初、「つぐない」はジェーン・オースティン(1775〜1817年に存命。)の原作の映画化だと思ってたんですが、これは現代イギリス文学作家のイアン・マキューアンの名作なのでした。全然時代が違うじゃん! キーラ・ナイトリーの代表作にしてジェーン・オースティンの最高傑作「プライドと偏見」(代表的な呼び方としては「高慢と偏見」。)とゴッチャになってました。と言うのは、「つぐない」と「プライドと偏見」は監督も製作スタッフも一緒で同じくキーラ・ナイトリーが主演のイギリス映画だからです。 過酷な愛と人生を送らなければなくなった愛し合っていた二人…その発端になった一人の少女。 純愛がもたらす哀しい気持ちを存分に味わいたい時に最適な1作。そんな方がいましたらゼヒ!
ジェーン・オースティンじゃありませんから(間違うのはオマエくらいだ!)。 さて、今週末も宜しく御愛顧のほどお願い致します!