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(2014-8-13)

折られた山桜の枝。

樹は生きたまま折られると、葉は落ちずに着いたまま枯れて行きます。人が想像する以上に猿もパワフルですが、それでも採食の為ポキポキと折る木の枝は細いもんです。ですが熊は太い枝も見事に折ります。
だから熊追いや熊撃ちは、そうした枝を見逃さないないように探しては熊の行動エリアを発見します。
写真の山桜はピーク近くにありました。
まだ折れた箇所の色が新しいものでした。それに「熊の枝折り」にしては太い幹です。
多分、この幹の先に上り山桜の実を探すか食べるかしていたところ、熊の重みで幹そのものが折れて落ちたのだろう…と推測します。
しかし…
山の忍者、熊は、探さぬ者の前には現れて、探す者の前には出て来ない。憎いやつだ。
もっと長く山中にいたいが、日暮れも近いし、熊の夕方の活発行動時間に入って行く。
渋々、山を下り始めました。すると間も無く…。




(2014-8-13)

夏の熊、アリを食う為に地面を掘る。

本州の月ノ輪熊研究のスペシャリスト、写真家の宮崎学先生の意見では、蜂蜜に執着する熊は全体の約1割程度で、蜂蜜に全く見向きしない熊が沢山いるそうです。
ですが、夏の熊は動物性たんぱく質を補う為に、アリや蜂を良く食べる行動をします。
ひと気の全く無い登山道を登り始めて間もなく、地面が柔らかに掘られて剥き出しになった穴があり、数匹のアリが出入りしています。
直径50cm位の広さ。
僕はこう考えました。
(アナグマか…いや、アナグマが掘り返すには広いし、返された面がソフトだ。この感じは熊が土を掘って穴に舌を出し入れしてアリを食べたのだな…)と。
ここより先には、立ち枯れや半枯れの樹や倒木が壊され、アリを探された痕が沢山ありました。




(2014-8-13)

Into the Wild,Into the Bear Country.

8月4日には村上市板屋越の山林で軽トラと熊が衝突。8月8日には隣の早稲田地内で米糠袋を熊が破る。
8月11日には少し北の大須戸地内の養蜂場の養蜂箱を熊により破壊し、食べられる。
海水浴客で賑わう笹川流れ海岸の一山裏側では、実に熊達が活発に行動しています。新潟の熊の聖地、朝日岳から真横の西、日本海に進んだ場所がこのエリアですから熊密度が高いのも納得ですが。
僕もこちらが熊調査エリアなら、とっくに何頭か見つけていただろうに…と考えた後で、ホームエリアの蒸し暑い山中、熊痕を追って登ります。