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(2014-11-10)

白鳥滑翔。

テラスを拭きに外に出た頭上で唐突に、「プアップアッ」と鳴き声が響きました。 あっと見上げると、海側から吹く微風に乗り、滑るように静かに飛んで来た白鳥の2羽がすぐ真上にいました。
黄色いくちばし、胴体にピタリと添った黒い脚、輝く白い全身が間近に見えます。 彼らは今僕を眼下に見ていますが、約2ヶ月前はシベリアか大陸で、何処かのロシア人達を眼下に見て飛んでいたのだな、空の自由な旅人はいいな…と感慨しました。
白鳥の背中に超小型カメラを付けて、渡りの旅の全容が見れたなら、想像も出来ない光景を見せてくれそうです。
そんな夢想をして、スープを煮る厨房に戻りました。
今日も宜しくお願い致します。




(2014-11-9)

鷹ガールの日曜日 クマタカ編!

日本産、まして新潟県(当個体は鹿瀬)産の「森林の王者」クマタカを間近で見れる機会なんてのは、限られた数の人だけで、殆んどの日本人がそんな姿も背景も知らずに人生を終えざるを得ません。 レッドデータのクマタカに遭うのは、ハワイに行くより稀少です。
前回、「生クマタカ」を見てすっかり魅力されたスーちゃんが今回も県愛鳥センターに伺いました。
呼ばれるような感覚で、クマタカに逢いに行ったそうです。
これも立派な「Call Of The Wild(野生の呼び声)」を感じれた証しだと思います。
オレンジ色に輝く鋭い眼、黄色い強烈な脚と爪。野生が生む完全で欠点の無い美。「熊のように大きな」「熊をも襲う」由来から呼ばれる、クマタカ。僕も山での数少ない出逢いと飛翔姿の記憶が呼び起こされます。
「次はイヌワシだね。飯豊と朝日のある新潟ならいつか見れるよ。イヌワシもガーン!と凄いよ」と、話しました。
まずは佐潟でミサゴ発見で練習かな、とも。

今週末も本当にありがとうございました!




(2014-11-9)

鷹ガールの日曜日 ハヤブサ編!

「鳥って、なんかこわい」「鳥って、なんか気持ちわるい」と、言う人の気持ちも一理分かる。 僕も鳥の種類によっては、同様に感じる事がありますから。
ただ、猛禽類に関してはそう感じる事は皆無です。彼らを見ていつも感じるのは「神々しい」や「神が鳥に形を変えたもの」と云う感想です。
数年前の晩夏の風の強い夕方、西蒲の海辺の崖にあるハヤブサの営巣地に出掛けました。
海辺には僕一人。
だが、僕の間近まで4羽のハヤブサが近づき、乱舞のように抜群の飛翔を僕だけに存分に披露してくれました。ハヤブサの美しい濃青の体躯と、腹側の白地に細かな青いドット模様がくっきりと見えました。手が届きそうな程です。
「速さの神」「成功率70%を越える狩りの名手」ハヤブサ4羽と長く過ごせた、信じがたい夢のような時間で、涙が滲み続けました。 鷲鷹を見たいなら、一人で出掛けるのが最善の手段です。その前後にも友人達をガイドした事がありますが、あちらから僕の近くに来てくれるのは絶対に自分独りの時だけです。

スタッフのスーちゃんが、今や立派な猛禽類ファンになりつつあり、紫雲寺町の県愛鳥センターに猛禽を一人訪ねに行きました。
前回と違い、一人で来た彼女にセンターで保護治療されている猛禽達が、色々なポーズを見せてくれたそうです。
ハヤブサパッチ(ハヤブサ科特有の、眼の下に流れるような縦の模様)が、「速さの神」ファルコン族のアイデンティティーを語ります。
若き鷹ガール…Hawk Watcher…が誕生しつつあります。