鮑?任せろ。
立派なものだ、この鮑。高級料亭向け、高級刺身用の大鮑。いつしかは、一人で全部食べてみたい。
立派なものだ、薫サンもミノさんも。最初は僕一人でやってた鮑捌き。今じゃ二人とも鮑が届いた時点で、「やっていいですか?」と躊躇無く捌き始める。少しも無駄にしないように丁寧に、でも早く身を殻から外し、ワタと嘴を身から剥がし、ワタとワインで鮑肝ソースを煮込み始める。シノワで濾して完成させる。このコ達は僕が「こんな感じのアイス作って。」と言うや否や作り始める。パンだってフォカッチャだって。こんなコ達はそこらにゴロゴロしちゃいない。だから彼女達に「鮑肝ソースとバシルソースのエビのパスタ。」を食べさせました。鮑は食べさせられないけど、肝ソースで鮑のエッセンスを舌で覚えて欲しかったから。バイクススタッフ達は、ウチに来てから直に僕にパスタを作らさせられる。僕がやってるあらゆる技術を覚えてもらう。上記のような仕込みも含めて。彼女達は料理未経験だから何のエゴも無く覚える。最初の内は「勉強に…」と言って結構色々なお店に出掛けて食べ歩く(僕より遥かに色々な素敵なお店に行ってる)。それから直に気付く。
「ココで自分で作った方が美味しい。」と。他のお店が美味しく無い訳で無くて、好きな具で好きな味で作るから、自分好みに作れるから。第一僕は、もったいぶって具の少ないパスタが嫌いだから、普通より多い具を使う。だって絶対ソッチの方が美味しいから。
だから行く。今月の「7月ディナーパック」は自分史上相当に美味しいパスタが出来る。どこでもやっちゃいないヤツが。オフクロと、「こんなパスタ有れば、お金払ってでも食べたいよなぁ。」と話してたのが。先日、TENYサンからの「冷製パスタ特集。」の御取材オファーに、撮影日程でどうしてもお受け出来なかったけど、本当はやりたかったヤツを。(誰も食べた事無いけど、旨いヤツ。)に、フツフツと燃えてる。
桃とライムのカッペリーニ?やった。
冷たいカルボ?やった。
冷製バジルクリーム?バイクスオープンの夏に沢山作った、エビ入りで。
今夏のは、僕らの好きな料理と融合させるんだ。
今宵のディナー、お越し頂きました全てのお客様、ありがとうございました!