bikescafe.jp

(2014-11-13)

柿、しゃくしゃく。

昨日遭ったサルたちも、旨そうに柿をしゃくしゃく食らっていたな…と思い出しながら、今朝は僕が柿をしゃくしゃく食べました。
風が強いですが、今日からまた宜しくお願い致します!




(2014-11-12)

チビッコぐまの命からがら。

くっきりと、何本もの熊の爪痕がホオノキに付いています…
爪痕の幅にして僕の掌に収まる幅。成獣のものでは無く、まだ子熊の爪痕です。 僕は腕を上げて、その痕をじっくりとさすりました。
掌からそこで起きた事のイメージが入って来ます… この晩夏か秋の早朝…
母熊を亡くしたか、はぐれた1頭の子熊は不安げに山中を彷徨していました。その子の近くに不幸にも雄の成獣熊が現れてしまいました。
雄熊は子熊を殺し食べるのが熊の常識です。
勿論子熊は本能的に怯えて逃げ、近くの太いホオノキに飛び付きました。本来ホオノキには熊の食料になるものは成りません。だからホオノキに登るには採食以外の理由があります。大きくなった成獣の熊は北海道の大型ヒグマ同様、木登りが苦手になって行きます。だから逃げる子熊は木を登ってエスケイプする事が判明しています。
ですが、まだ小さな子熊では太い幹を上手に登れません。 必死に幹の上を目指しますが、腕力も弱くズルズルと登るものの爪が食い込まず滑り滑り登る形になってしまいます。その下では、成獣熊が近づき幹に前肢を掛けて立ち上がり子熊を掴まえようと…
…と云う光景が湧きました。
爪痕の小ささから、チビッコぐまの可愛さが容易に想像出来ました。
彼が何とか無事を得た事を心から願いながら、さらに上の鞍部へ登って行きました。
ここはベアカントリー。 様々な野生の物語が断片を残しています。




(2014-11-12)

独り占め!紅葉の山中。

この7ヶ月、熱病のようにシリアスに熊追いをして来ました。
その間、どれだけ多くの方々に「ええっ!?」と呆れ果てられ、嘲笑され、馬鹿だキチガイだと言われて来たか、どのような顔をされて来たかを話せば1時間は保ちます。最近じゃ自分は「本当にネジが外れた人間なんだ」と思えるようになりました。
最初は熊への恐怖で1歩も踏み出せなかった暗く深い笹薮の原。
1歩ずつ装備を揃え、知識を学び、体力を養い、技術を身に付け、環境省の設定した熊出没ゾーニングのAゾーン、つまり「熊が普通に生息する恒常的生息域内」の中へ歩を進めるようになって来ました。 結論としてはそれでも尚まだ熊に遭えず、「薮の中を逃げられた」「つい今までここにいた」「新しい痕だけ見つけた」等、悔しい結果になっています。南会津のマタギで80歳で100頭目の熊を撃ち取り、御祝いをした方がいますが、この方ですら27歳で熊撃ちを始め、最初の5年間は1頭も転がせず(マタギ用語で撃ち倒すの意)32歳で最初の1頭を得て、そのマタギ人生を始めたエピソードが心の支えです。
ですが…
動植物に満ちた山、森林、自然は饒舌です。
今日だけでもニホンリス、サルの群れ、2羽のアカゲラ、1羽のコジュケイなどが僕の目の前に現れ、声を出し、しばしその姿を堪能させてくれました。熊痕はさらに多数見つけました。
角田山や弥彦山とは野生濃度の次元が違います。
お目当ての熊にまだ遭えなくても、その野生の魅力に捉えられているのです。