Bear's Track.
実は先週、折られた枝と食べられたイガ殻が散乱した栗の木を観察していた時、殻の付近に少量の新米の「籾殻」が落ちている事に気付いていました。
この山の上のある場所に、地元の農家さんが籾殻を捨てに来る奥まった場所があります。
そのすぐ周囲で、今まで幾つも熊痕を見つけましたし、以前写真を撮ったカモシカの親子がいたのもその近くでした。
(まさ籾殻は食べないよな…なぜ)と思うのですが、どういう理由か熊は籾殻に固執する個体もいて、今年も新潟各地で籾殻を入れた袋が破られてます。
ですので先週、栗と籾殻を見た時点で僕は熊の大まかなルートが推測出来ました。
それで今日その「籾殻山」を確認行ったのですが、1日か2日前に付いたと見える足跡がありました。
先週はカモシカの蹄の足跡しか分かりませんでしたが、今日は「丸い」足跡が残っていました。
僕が握り拳を作り、それを手のひら側から地面に着けたサイズとほぼ同じです。 つまり結構なサイズ。
幾つかには「爪のもの」らしい尖りも見えます。
考えられるのは熊だけです。
地元の高齢の人達も僕も、この山塊に複数熊がいるのを知っている。熊影が濃いのを知っている。だが、姿を見た人は殆んどいない。
熊は隠密行動の天才だ。分かる人にしか分からない痕を残すだけ。
だからこそ「山の忍者」と呼ばれる理由です。
偶然バッタリと「忍者」の姿をチラ見出来る事はあっても、緑濃い山中において「忍者」を探し出すのは至難だ…と、つくづく思い知らされるこの頃です。
そんな事を思いながら、フと振り返ると、車内で奥さんが不安げな顔で見ているだろう…と思ったらグウグウ寝てました。
そろそろ景色の良い隠しスポットに行かないとな…と、車に乗り込みました。