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(2008-2-14)

ルーカスvs

「その道を進むなら、俺を倒してから行け。」、吹雪で前の見えないようなこんな夜はわざわざもう一度出掛けるのは億劫です。こんな夜は松野尾シアターへgo。今夜は期待の「アメリカン・ギャングスター」(実話物)です。Thank You、THE friend is You!
1969年、NYブロンクスの顔役だったボスのドライバーだったフランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)がボス亡き後、禁断の麻薬ビジネスに邁進し大金を得て夢の生活を送る裏側で、泥沼のような荒んだ生活を送る中毒患者が爆発的に増加。同時にNYPDの刑事、警察官、検察官にまで汚職が蔓延する。そんな中、孤高と正義を貫くリッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)は同じく汚職に手を染めない刑事達を集め、特別麻薬捜査班を結成。純度100%の危険な麻薬「ブルーマジック」を捌くルーカスファミリーを包囲し、二人の対決は刻一刻と近づいて行く…というストーリー。私生活を崩壊させながらも、信じる成功と信じる正義を守り抜く男達の対決に女っ気は無し。緊迫の男の映画でした。(どこかで見たような…)と思いながら思い出しました。1986年公開の「イヤーオブザドラゴン」でした。ミッキー・ローク演じるアイリッシュ系の一匹狼の刑事と上昇目覚ましい昇り龍の若きチャイニーズマフィアをジョン・ローンが演
じ、NYのマイノリティ同士の善と悪の対決を鬼才マイケル・チミノ監督が描いたクライムアクションの佳作です。二人の俳優の黄金期の作品ですし、かなりガツンと来た映画でした。「アメリカン・ギャングスター」もその系統にあります。最近色々な作風を作るリドリー・スコット監督は、生涯にこんな映画を作りたかったんだろうな…と感じさせる作品、全く男向けです。硬派を求める方にお薦め。
風呂上がり、Yahoo!USに飛び、今日現在の向こうのトップ10作品や公開直前作品の予告ムービーに、ついつい長居してしまいます。気になるのは5位の「ミート ザ スパルタンズ」、大好きな「300」のパロディで「ヂグジョー(笑)!」と思っていたのですが、コレが本当に面白い。スパルタ兵とペルシャ兵がブレイクダンス対決してました。あとは「ザ・アイ」。ジェシカ・アルバチャンのホラー、タイ映画のハリウッドリメイクです、アルバチャンは可愛いです。1位でかなりヒットしてるのは「フールズゴールド」、マシュー・マコノヒーとケイト・ハドソンが仲悪い夫婦の役のアドベンチャーコメディですが、この二人は日本での人気は普通ですからUSと同じようにヒットするかなぁ、面白そうですが。まぁとにかく向こうは魅力的な作品が目白押しです。TV作品では「ジェリコ」。いつか詳しく知ったらお知らせします。キリが無いなコリャ。おやすみなさい!




(2008-2-12)

豚肉食べて元気良く。

一晩経って、スイスチューリッヒの美術館の盗難(というより強奪)絵画の被害額が拡大して、175億円になりました。多額の保険金も動くでしょうから、まるで映画のようです。ヨーロッパでも暗躍したオーシャンズのジョージ・クルーニー大使は、新作映画「フィクサー」(訴訟の揉み消し屋の活躍の映画。)で今回もアカデミーの主演男優賞にノミネートされてます。今までの受賞歴を見ても凄いとしか言い様がありません。 よし、こっちも朝からハーブロースト食べて元気出して行く!




(2008-2-11)

リアル・ディパーテッド。

ヒース・レジャー(オーストラリア出身の若手人気俳優。新バットマン2でジョーカーを演じる予定だったタフガイ、楽しみだったのに…。)のNYでの突然の薬物死やAワインハウスの刺青だらけの両腕のパンチ力や、再開した赤福の販売に群がるヒジョーに寛大な日本人の光景など、話したい事は沢山あるのですが、今夜はCNNジャパンからのこのニュースを。勝手に題して「リアル・ディパーテッド」。2月7日アメリカ司法当局発表。アメリカ司法当局はイタリア捜査当局と協力し、NYとイタリア・シチリア島でマフィアへの大規模壊滅作戦を実施。NYで構成員62人を逮捕、シチリアでは77人を拘束。幹部クラスの逮捕にまでつながった。重点的ターゲットはNYを本拠地にするガンビーノファミリー。容疑は70年代にまでさかのぼり、マネーロンダリング、不法賭博、殺人、みかじめ料の要求など。アメリカ司法当局は、マフィア組織に甚大な打撃を与えたと主張している。今回の作戦の成功の要因は、秘密捜査員
のマフィア組織内部への潜入。盗聴に成功し証拠を集めた事が決め手となった…とありました。アメリカでは囮捜査や盗聴は、合法なので今までもマフィア内部への捜査員潜入の実施はありましたし、それらの迫力ある危険に満ちた任務のノンフィクション書籍は日本でも出版されていたので、僕も読んで来ましたが、今回のように海を渡りイタリアとも同時に進行させた作戦の存在を見聞きしたのは初めてです。いろいろあってもアメリカはやる事が間違い無くダイナミック也。まして70年代の殺人罪が今も有効だなんてさすがです。(殺人罪に15年程度の軽い時効を設けるなよ!…)と日本の警察司法に常々理不尽を感じていますので、このニュースにはある種の感慨を得ました。今、この瞬間もアメリカのマフィア内部には精神をギリギリまですり減らした特殊捜査員が何人もいて、ならず者達の中で命をかけて正義を守ろうとしている訳です。
私個人的にはハリウッド製作の「ディパーテッド」よりも香港オリジナルの「無間道(インファナル・アフェア)1〜3」の方が遥かに人間の闇と光、終わらない地獄を描いていて深みのある作品として好きですが、「ディパーテッド」の方が凄い!という意見もあり、捉え方の違いだと思ってます。「長寿は最も辛い地獄なり。」という仏典の言葉「無間道」が作品の底に流れる「インファナル・アフェア」のトニー・レオン(警察から犯罪組織に送り込まれた役。ディパーテッドではレオ・ディカプリオが主演。)の演技の方が、僕の読んできた書籍の、マフィア潜入捜査官の悲哀にほぼそのまま近いと感じています。
PS、昨日、スイス・チューリッヒでは美術館に押し入った武装強盗団が97億円相当のモネやドガの絵画を強奪しました。物騒だ、この世界は…。
おやすみなさい!