bikescafe.jp

(2011-12-19)

手間ひま掛けます。

この冬のキャンドル・ディナーのお肉料理…例年は「和牛サーロインのロースト・ビーフ」でした。これに自家製のラズベリー・ソースやバジル・ソース、マデラ・ソースやグレイビー・ソースを添えて来ましたが、今年は変えて「牛タンのデミ・シチュー」と決めました。
火の入れ加減が決め手になるロースト・ビーフとはまた違う技術がいる「シチュー」。本当に手間掛かります。
届いた牛タンの中肉を水分をタオルで拭いて塩胡椒、小麦粉を叩いて1個ずつ焼きます。寸胴鍋に重ね入れたら、たっぷりの水を加えタマネギ、ニンジン、ホウレンソウといった香味野菜も加えてとにかく飽きずにアクを取りながら、延々と10時間30分も茹で続けました。これから肉と濾したスープを別々にして保存をかけます。
ディナーのその時には、この柔らかく下茹でされた牛タンとこのスープといつものウチのデミ・ソースで、もう一度煮込まれて温かいお皿に盛り付けられてお客様のテーブルに供ぜられる予定です。

今年のお肉料理にも、味しくなってもらいたい…。




(2011-12-19)

雪ですが。

X'masキャンドル・ディナーと年末オードブルの御予約状況をお知らせ致します。
有難く、12月24日(土)のキャンドル・ディナーは御予約が一杯になりました、心よりありがとうございます。 もしまだお考え中のお客様がいらっしゃいましたら、23日(金)と25日(日)にはまだ余裕がありますので、ぜひこちらにいらして下さい。
そして 12月30日(金)にお引き渡しの「バイクス年末オードブル」ですが、数量限定数に近くなっています。こんなにお徳なオードブルは無い、と自負しております。御予約はお早めにどうぞ宜しくお願いします。
今週も宜しくお願い致します!




(2011-12-19)

クズリ。

UFOを見付ける事よりも、アラスカの荒野でクズリを見掛ける事の方が遥かに難しい貴重な体験な事は明らかです。アラスカを舞台にクズリを追い続けている研究者夫妻が、生きるクズリを見た機会は30年の間に4回の短い時間だけだそうです。、
親父は「動物博士」と言って良いほど多くの動物について詳しくて仕事にも関係があり、ことさらビッグ・キャッツと呼ばれる、ライオンやトラ、クーガ、プーマ、レパード等の大型の猫科動物、バーズ・オブ・プレイ(捕食をする鳥達)と呼ばれるイヌワシ、クマタカ、ハヤブサ、オオタカ、オオワシ等の猛禽類、犬の源流であり究極の姿、オオカミ達、神格化されるグリズリーのハイイログマ、キラー・ホエール(殺しをする鯨)と呼ばれるシャチや鮫のタイガー・シャーク…達と言ったいわゆる「プレデターズ(捕食者)」が大好きで詳しいものでした。それは全く同じように僕にコピーされました。
その親父が北米大陸の熊の話をするといつもセットで話していたのが「クズリ」でした。体長1メートル強、体重11〜16kgのイタチ科のクズリが、立ち上がると3メートルを越える1t近い巨大なグリズリー(ハイイログマ)や大型のシンリンオオカミを蹴散らして獲物を奪い、「アラスカで最強の動物はグリズリーじゃなく、クズリだ。そしてクズリは人間に見られない少ない数なのだ」と子供の僕にも言っていました。
大人になり、クズリについて多少知って来るとその親父の言葉は真実ではありましたが、クズリの真実についてまだまだ生易しいものでした。
何故なら…クズリ(ウルヴァリン)は、どれほどの厳冬でも冬眠をせず雪に埋もれる事もない、どれほど深い雪でも走り抜ける、6メートルの積雪の下の動物の死骸を掘り出して食べる、強靭な顎が頭も骨も毛すらも何も残さずに食べる、時に超大型の生きたヘラジカを襲い獲物にする、体長6メートルを越えるグリズリーと格闘し逃げさせる、冬の山岳の断崖絶壁、鞍部、雪崩の急斜面、張り出した雪庇を全くスピードを落とさずに時速6kmのまま越えて行く、3200メートルのクリーブランド山を僅か数時間、特に山頂への1500メートルは僅か90分で直線登頂し山の向こうへ去って行く、易々と800kmもの移動をする、クズリ専門の野生生物学者をもってして「彼らはどれもが爆発物…あるものは核兵器だ」と言わせる…等の「超絶」と言うに相応しい生態が最新の研究調査で分かって来たのですから。
クズリ…またはウルヴァリン。
心を奪っていく獣です。