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(2014-7-24)

茸を食べる。

登山道を進む度に、キノコが喰い散らかされている。 殆んどのキノコが大なり小なりかじられたり壊されているので、数の多さに熊ではないだろうと思ったが…。




(2014-7-24)

この薮の中。

聞き間違いでも怯えからでも無く、確かにこの写真の笹薮の中で、僕から遠ざかる、小さくは無い生き物が動いた「ガササ」と云う音がした。
一瞬で自分の足場を確認してから、剣鉈を構えたまま静止する。 しばらく待機し、それ以上何も動きが無いのを待ってさらに山を登る。
ふと進路上の木の上に何かを感じ見上げると、枝に大型の鳥が留まっていた。僕がそれを見つけた瞬間に飛び立って、頭上を飛んで行く。翼はトビより少し小さい。鷲鷹だ!入り組んでいる木々や枝をものともせず、スムーズに森の中を飛び去って行った。僕に見つかった瞬間に動く勘の良さ、大型にも関わらず枝の中を上手に飛翔する技術、下から見えたきれいな縞模様の翼…(帰ってから鷲鷹図鑑で確認したが)クマタカの若鳥だと見た。
熊がいて猿がいてアナグマがいて、クマタカがいてミサゴがいる。
ここは本当に、素晴らしい森だ。




(2014-7-24)

固執。

僕が徘徊している熊フィールドでは、少しのポイントを掴めば多くの熊痕を見つけられる。その中には熊の爪痕、牙痕、食痕や獣道があるが、写真の「熊剥ぎ」(熊が牙や爪で樹皮を剥がした痕)は何か 熊の執念を感じさせる1つだった。
僕にはただの細い杉に見えたが、徹底的に樹皮が剥がされ、かつ剥がされた樹に無数の爪痕が残されている。
なぜかこの1本に夢中になって皮を剥いだようだ。ちょうど良い楽しい太さだったのか、偶然良い匂いが強い1本だったのか…。 まだ山中では無いので、夜になるといかに熊が里近くまで降りて来ているかを知ら示してくれる熊痕だった。