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(2008-11-17)

Pizzaラララ。

「材料はオレ持ちさ。二人で好きなピザ作ってごらん。」…、シトシトピッチャン雨降りの、日曜ランチの切れ早く。スタッフ、ユキとミクの二人とも粉からピザを作った事はありません、と言うので勉強も兼ねて(自分でも少し食べたかったので。)二人に好きなピザを作ってもらいました。
ピザ生地の材料だけは僕がボールに入れて、捏ねるのは一番年下のミクのお仕事に。ちょっとコツだけ教えるだけで、上手に滑らかな丸い生地を捏ね上げました。
2つに分けて1時間発酵…の予定が、再度始まったランチの波の為、2時間発酵となりました。生地がパンパンに膨れて美味しそ。
あとは二人それぞれの食べたいピザ製作に励んでました。麺棒で生地を伸ばしトマトソースをタップリ塗って…と、そこまでは同じ。ユキはシーフードピザ、ミクはベーコンとキノコのピザ、どちらもチーズタップリに。250度で10分オーブン。ピザの上でオリーブオイルがジュージューいって泡立ってます。自分の手でピザカッターでクルクルサクサクとカット。初めてにしては上出来だよ、本当に。さぁ、責任を持って食べるんだよ。エッ、オレはパスタもあるから1切れ貰えば充分さ。モグモグ、ウン、ちゃんと美味しいよ! まだ夕方のお客様は見えません。「お母さんに持って帰りたい?」、いーよー、アルミに包んでテイクしなよ…という会話がある16時。楽しそうな笑顔は良いものです。いつか、僕の本気のピザを作ってあげよう。絶対に「今まで食べたピザで最高に美味しい!」って言えるよな。パスタと同じく、ピザも自由度の高いフードだと思います。
さてと…今日も雨の中、1日ありがとうございました!
おやすみなさい…mmm。




(2008-11-16)

黄金銀杏。

テラスの前に広がる銀杏畑、その葉が黄金に色づき、今秋で最も美しい色になっています。その上を白鳥達が西川町に向かい、飛んで行きます。
空の色より暖かい気温。まずはパンを捏ねてます。




(2008-11-16)

2回土下座、いや3回。

最新スノーボードフィルム、今冬の最高作品の筆頭、MDP(マックダウ・プロダクション)20周年記念作品にして最後のリリース作品と言われる「ダブル・ディケード」を、懐かしいシーンがヒストリーとして入っているこのDVDを、先日の夜に見ていました。アーカイブ的に過去の傑作のシーンも入っていますしパッケージも往年のMDP作品デザインですが、中身は間違う事なき最新のMDP作品となっています。 こんなに凄いのに、これが最後なのか…と、哀しみを持って見ました。
ジブヒストリー編の時です。当時バートンのライダーだったジェイソン・ブラウン(写真)の、スキー場の巨大ルーフを駆け登りボーンアウトを決めるシーンを見ながら、(あぁ!ジェイソン・ブラウンだぁ!懐かしいなぁ…彼のイカレたスタイルに憧れたよなぁ。そうだ、それで彼が履いて活躍してたステップインビンディングとブーツをこの年買ったんだ… …ん?でもこのステップインの時、オレは何か変な事があったぞ…あれは何だっけ?…!、そうだ!!あれは…!!) …あれは、バートンがステップインシステムを商品化した冬でした。僕はステップイン(ビンディングを踏むだけで、ブーツとビンディングが装着出来る便利なシステム。)が欲しかったものの、まだシーズン前に買うと高いので前年の冬に買った普通のビンディングで滑っていました。当時、当時のガールフレンドも僕に連られスノーボードを始めていて、よく胎内、ワカブナ(近いので。)、たまに奥只見で滑りました。こういうスポーツが好きな人なら誰だって、プロショップを見るのはワクワクするものです。確か胎内で滑り終えての帰路。当時、新発田IC近くにあったスノーボードショップBに、用は無いけど(何か無いかな…)と二人で入った日の事。お店の中をグルグル回ってビンディングコーナーに立った僕は、あるビンディングを見て釘付けになりました。それは(記憶)バートンのカスタムビンディング、ブラックとイエローの2色で構成された超イカしたビンディングです。確かあの冬の正月前、チュースさんで
は同カラーは人気で既にソールドアウトしてて諦めたのです。それが目の前にある!、僕は興奮して彼女に「はぁ…オレ、これ欲しかったんだぁ…。なんでココにはあるんだろぅ…。チュースさんじゃないから買わないけど…欲しいんだ、本当は…。」と漏らしました。 それから2、3週間後の週末。彼女が少し大きな箱を持って僕の家に遊びに来ました。 「なーに、それ?」と尋ねると、「ハイ、クリスマスプレゼント…。」と笑顔と共にそれを渡します。エーッ、何だー?と言って箱を開けると…そこには件のバートンビンディングが入っています!もう嬉しくて嬉しくて本当に飛び上がりました。聞けば、彼女はペーパードライバー(市内でOLしてたので、車はまず必要無かった。)なので、親友に車に乗ってもらい冬の雪道を新発田までオソルオソル走って、そのブラック&イエローのビンディングを買いに行ってくれたのでした。あの冬は本当に滑るのが楽しかった。お気に入りのギアで遊ぶというのは、滑る楽しさ倍増です。本当に感謝しました。
そうしてクールなビンディングと共に突入した真冬の2月。いつものように滑り終えた日の後、チュース真砂(現 ソウル・ラブ)サンでせっせと自分の板にワックス掛けしていた日の夕方。ワックスをアイロンして冷ましている間、店内で時間を潰していた時、店長のオーヤさん(いつもお世話になってマス。)が 「オー、そうだエツジ-。ステップインビンディングとブーツさ、もう冬終わるから安くするから買わない?」とおっしゃる。僕は毅然と「イヤ、そりゃ欲しいですけどね、今年は彼女からビンディング貰ったので、それ使わなきゃ。板は新しいの欲しいですけど…。」と答えました。オーヤさんは「そっか。なら今の板を中古でココで売って新しいカスタム買いなよ。委託で置いといて、売れたら新しいのにしなよ。この板なら(カスタム154。キレイだし)売れるさ。ただ、一応ビンディングは付けておいてくれよ。板だけだと敬遠されるからね。」 と。僕は「イヤ、ビンディングはダメですよコリャ。
」 と言うと、「まぁまぁ。売れるか分かんないんだし、買いたいってお客サンがもし現れたら、ビンディングは無しで買ってもらうからさ。置く時はビンディングとセットで置いといてよ。」。「エ-ッ!?、デモ!万が一欲しいって人が、板とビンディング、セットで買うって言ったらどうすんですか!?」と言ったら、「まぁ、そん時はそん時で考えようや。自分だってステップイン欲しいでしょ。」…、そのセリフはとても魅惑的で…まるで悪魔の囁きのようでした。
結局僕は(まぁ…ビンディングを売る訳ぢゃないんだし、お店に置いとくだけさ…ウン、売る訳じゃあない…。)と己れを納得させて板を置いて帰りました。
確か2、3日後。真砂から1本の電話。オーヤさんが「オーイ、早速売れたよー。ステップイン、ブーツも板も用意してあるから取りにおいで。」と。「エーッ!う、売れちゃったんですか!?ヤバイなぁ、ウワッ…」と呻いてしまいましたが、頭のどこかで真新しい板(バートン・カスタム153)、ステップインビンディング、ステップインブーツの輝く光景に明確な物欲を覚えていました。(彼女に なんて言えばいいんだヨ…。)と答えの出ない悩みも感じていました。
僕はもう料理の世界に入っていたので、週末は絶対に仕事でした。多分金曜の夜だったのでしょう。10時半頃帰宅したら、会社を終えて先に家に入っていた彼女と夕食を済まします。多分(私のビンディングはどうなってるかなー。)とワクワクして気になったのでしょう、ボード3枚、MTB2台、釣具多々、アメリカンフィギュア多数とエレクトーン置き場になっていた和室を開けて黙っている彼女。何か硬くなっています。視線の先には新しいイエロー&ブラックのビンディングでは無い、真新しいブルーのステップインビンディングや板…。多分僕は困った変な笑みを浮かべてんだと思います、隣にそっと立ちました。「…私のプレゼントしたビンディングは?…」と尋ねれて僕はシドロモドロに「イヤ、イエ、あのね、オーヤさんがね、板売らないか、ってね、で板売るんならビンディングもいちおう一緒にしといてくれってね、そしたらビンディングも一緒に売れちゃたとか言うからね、ビンディングはダメですよって言ってはあるんだけどね(
汗)…」と苦し紛れの価値の無い言葉を吐いていました。なんにも言葉の出ない数分があり。ひきつったヘラヘラした笑顔で隣の彼女を横目で見た僕の顔面に、青いスダレがサーッと掛かったのが分かりました。小柄な綺麗な顔をした5歳年下のコが(会社では鈴木杏樹似と言われてた様な。)、声も出さず下を向いて震えて目をつむったまま、哀しい顔でただただ涙をポロポロと落としていたからです。
僕は「あわわわわっ!」となって真剣に「ご、ごめんね!ビンディングは返してもらうから!!」と言い訳け。「もうダメだよお!!こんなんじゃやってけないよ、ウワーン!」とようやく泣き言が出ました。情けない…あの時は一瞬で彼女の前に土下座、畳に両手を着いて。「返してもらうから!必ず返してもらうから!許してくれぇ!」と、正直、実現するのは難しいだろう言葉を言いました。
その夜をどんな風に過ごしたのかは思い出せないのですが、翌日には万代に向かう車の中からオーヤさんにビンディングだけは返して下さい、とお願いしましたが、そんなの無理というかヤボな話だというのは同じスノーボードやってるのだから分かります。僕のセットを買ってくれた人だって、そのギアを心から楽しみにして買ってくれたのでしょうから、今さら返してくれとは言えません。次の週末、やはりフライデーナイト。また先に来て夕食作ってくれてた彼女にご飯をする前に、土下座して「やっぱり売れちゃった」旨を再度謝りました。「信じられないっ。絶対別れるっ!」と言われました。実際に終わるのはそれから数年後で、ビンディングが理由では無いし、僕が独立する事が大まかな理由でしたが、終わったのは確かです。当時、このエピソードを打ち明けた友人達からは「彼女からのX'masプレゼント、サッサと転売しちゃったんだね、ぶっちゃけ人デナシだね、アンタ。」とか「2か月で売り捌いたのかよ…そりゃひでぇナ。」と罵られました。ハッピーで始まった冬なのにハードに終わりました。
「ダブル・ディケード」を見ながら突如フラッシュバックした2回の土下座…と思い出したら、イヤ、3回だったヨ!…と思い出す。その数年前の冬、まだ東京にいた時。その時のガールフレンドが「次の土曜日デートしてよ!」と言うのに(ダメだダメだ、山行かないと…!)と、黙って(携帯は無い時代。)金曜夜最終の新幹線で湯沢はファースト石打スキー場に向かい翌日1日滑りを満喫し、土曜の夜中に帰宅。翌日曜日、湯沢駅前で買った旨い野沢菜をお土産に彼女に会いに行ったのですが、超怒っていて。車停めた小金井公園のベンチに座ったその人が怒り泣きながら(スゲェ激しい性格の人で。)「別れてやるっ!!」と泣き叫ぶ前で、彼女の膝に手を置いて地べたに土下座して同じく「許してくれぇ!」と謝罪した僕…恥ずかしいというより情けない、男なのに…。あの後、吉祥寺行って当時も流行ってたシープスキンブーツを買って上げて許してもらったんだ。なんだかみんなスノーボード絡みだよなぁ…と思います。待てよ、
渓流釣りに関しても1度あったか…。人は自分がされた酷い仕打ちは忘れられないのに、人にした残酷な仕打ちはきれいに忘れてしまう生き物のようです。 なんにせよ、昨夜の歌だったり、スノーボードフィルムだったり、昔日に一瞬で持ってかれる曲、映像。良い事、きれいな事ばかりじゃないですが、こればかりは選べない。生きてなきゃ経験出来ない事でもあります。幸せだと思わきなゃ。
長くつまらない話にお付き合い頂き、ありがとうございました。今日もありがとうございました。本当に、おやすみなさい…with LOVE。