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(2012-4-25)

今週もありがとうございました!

1994年、カナダ・オンタリオ州の人口3200人の小さな田舎街ストラトフォードの10代後半の女の子、パティ・マレットは遊び盛りの10代に結婚、妊娠、出産を経たが、その男の児の赤ちゃんが10ヶ月の時に父親と離婚。 優しい祖父母の協力を貰いながらシングルマザーとしてその子を育てた。
ぱっちりした可愛い目をしたその男の子は、幼児の2歳になると隣の家のお兄さんのドラムで遊び始めたが、その余りの上手さ、リズム感の抜群の良さにお兄さんのバンド仲間達が驚き、ギターも教え始めた。
お兄さん達や祖父母の勧めで4歳のある日、個人のチャリティ・イベントでドラムを叩き募金を集め、そのお金でドラム・セットを買った。
12歳になるとギターやドラムをしながら唄も上手に歌い、街の小さなオーディションに挑むが、もっと年上の子達にはなかなか勝てなかったが皆の印象はとても良かった。
14歳になり、アメリカ本土のレコード会社と小さな契約をするもののアルバムデビューに至らず、だが投げ出さずにギターを持ってバスや飛行機に乗って全土の大小様々なラジオ局を訪ね、番組に出させて貰ったりショッピング・モールの小さいステージで生で1曲だけ歌わせて貰う…という生活を1年以上続けた。
15歳になって出せた最初のアルバムが歴史的ヒットを記録する。
若い母親パティ・マレットの息子、離婚した父親ジェレミー・ビーバーの姓を名乗ったその男の子Justin Drew Bieberは現在、「ジャスティン・ビーバー」として知られている。
場所がどこであろうとジャスティンが登場すると、年代や肌の色、国、宗教の違いは全く無く、可愛い女の子達、スタイルの良いお姉さん達が痙攣したように揺れ始め顔を抑えて彼の名前を叫び、コンサートが始まろうものなら自然と溢れる涙を拭いながら陶酔状態になる。視線はジャスティン以外に入っていない。その熱狂ぶりはかなり凄い。 最初の数年間、ジャスティン・ビーバーを聴く友人を僕も「ジャスティン・ビーバー?マジで聴いてるの?…」と聴きもせずに言っていたが、昨年の彼のX'masアルバム「Under the Mistletoe」が最高級のX'masポップ・アルバムだった事に衝撃を受けて、全アルバム、全曲をすぐに集めた。17歳での年収42億円(月収3億5千万円、日収1千170万円)と云う数字だけを知ると軽く腹立たしいが、彼の歌を聴くとそれを納得してしまう素晴らしい曲が沢山ある。ジャスティン・ビーバーは好きだが、「ファン」と言うにはおこがましい自分が見ても彼のドキュメンタリー映画「Never Say Never(無理だなんて言わない!)」は鳥肌立つシーンが沢山あったから、ビーバー・ファンの方には最高の映画になると思う。
EXILEともAKBともK-POPとも違う、世界レベルの真のスターとはどのようなものかを知るのにも良い機会だった。DVDがあれば、ぜひお勧めです
さて、長くなりましたが、今週も1週間ありがとうございました!
金曜日にオープン致しますので、また宜しくお願い致します!。




(2012-4-24)

Girl's Dream.

「車買う余裕があるんだったら私の指輪買ってよ!」…、車バカな男ドモだったら、人生で1度や2度は言われた事のある言葉だろう…。男は概して愚かしである。無論もちろん僕は無い。2度しか。
女の子の夢、男(車バカ)の悪夢。高価な指輪、豪華な結婚式。殆んどの男には理解出来ない、と同時に実は心から尊敬している…可愛い花嫁様と一緒に豪華な結婚式を作り上げるのを喜んで協力したり、花嫁様にゴージャスなエンゲージ・リングをギフトしたりしながら、自分は堅実でお得な国産車に乗って毎朝8時前には会社に出掛けて行くような、実に誠実真摯な男性を。ワタシもそうでありたいと切に願う。願ってはいるんだ、これでも。
FIGARO最新6月号、別冊は「FIGARO MARIAGE 結婚特集」。人生で1度か2度あるかないかの素敵なセレモニーのガイド満載です。




(2012-4-24)

円熟の極みの1本。

クリント・イーストウッド監督作品、「ヒア・アフター(あの世)」を2度続けて見ました。 静かな作品ですが、もう本当に素晴らしい。
死を体験して以来、周囲との疎外を感じるフランス人女性、霊魂の声が聞ける事で普通に暮らせないアメリカ人男性、双子の兄を亡くしてから里子に出されたイギリス人少年。孤独と喪失の内に苦しみながら生きるそれぞれが、運命のロンドンで運命的な出会いを果たし、新しい希望の人生を歩み出す物語。
リアルな津波のシーンの為に国内上映がキャンセルされた作品ですが、それを含めても素晴らしい映画でした。
イーストウッド監督の最高の映画群は、常に「原罪と罰」「破壊と救済」「絶望と希望」をテーマにして来ましたが、殆んどの舞台が西部開拓時代(ペイルライダー、アンフォーギヴン)や第2次大戦時(硫黄島からの手紙、父親達の星条旗)。物語の中心に顕著な「暴力」が流れていましたが、今回は暴力は無縁の普通の生活の中で、感動的な物語が綴られて行きます。(円熟の域を極めているなぁ…)と感動しました。
監督本人の作による、これも素晴らしい静かな音楽スコアが全編を控え目に支え、とても良い映画を見た気持ちになります。個人的には依然、凄まじい暴力とその代償が苦悩しながらも「人」に寄って行われる「ペイルライダー」と「アンフォーギヴン」がベスト2ですが、「ヒアアフター」も2位に並ぶ傑作と思いました。 マット・デイモンも、「凄腕の暗殺工作員」「修行中の若手詐欺師」「運の悪い内部通報者の会社員」「正義に目覚める弁護士」役となんでも物にしてしまう、これまた達者な役者です…。